2011/11/18

学校浄化

4月20日。海水にさらされても、けなげに咲こうとする桜が開花を始めた頃、貞山小学校にEMの散布を行いました。
 
今回は「大崎EM支援センター」を通じて来て頂いた「自然農法国際研究開発センター」「�フォレスト」の方々、「EMエコクラブみやぎ」の及川さん、兵庫県の三浦さんに助けていただきました。
 
 
津波は校舎の一階まで到達し、校庭には大量のヘドロが残されたとのこと。
自衛隊や米軍のおかげでヘドロは撤去されたが、ニオイや衛生上の問題は残りEMでの対処となりました。
 
石巻でもプール清掃等でEMを活用する学校は多く、効果については広く知られています。
失明などの危険性がある石灰に比べて、安全無害なEMは使い易い資材。それが多くの学校で散布された理由でもあります。
 
木の根元や畑には、米ヌカをEMで発酵させたEMボカシを散布
 
校舎へ散布
 
 
4月27日。気温の上昇と共に悪臭も気になる頃、避難所になっていた湊小学校へもEMを散布しました。
 
今回は山形の「環境U−ネットやまがた」の五十嵐さんたちのボランティアにより散布を実行、さらに瓦礫や車の入り込んだプールへEM活性液を投入しました。
 
瓦礫は山積み状態、ニオイますね〜
 
プールには車が泳いでいる状態、どうしたものか・・・
 
プールにEMをいれて悪臭対策
 
5月6日。山下中学校へ散布。校庭の木々にも枯れ始めたものもあり、ヘドロの残る箇所もある。
一階校舎内も浸水したのでここにも散布。
 
手動の噴霧器でくまなく散布
 
 
学校では多くのボランティアの方々に助けていただきました。ありがとうございました。
以下の画像は「大崎EM支援センター」を通じて来て頂いたボランティアの方々の散布の様子です。(EMエコクラブみやぎ、及川良市氏提供)
 
4月27日 石巻小学校
 
5月12日 住吉幼稚園
 
6月2日 開北小学校
 
6月2日 大街道小学校
 
6月6日 釜小学校
 
津波の被害をうけた学校は概ね散布できました。が、何回か必要な場所もある。
民家や道路にも必要、頑張りましょう。
 
つづく
 
 

2011/11/15

培養と配布

4月も半ばを過ぎて、EMの大量培養にも慣れてきました。(「EM」については「EM研究機構 http://www.emro.co.jp/」参照)
当初は糖蜜のみをエサにしていたがpHが下がりにくい。そこで、米ぬか(洗濯用ネットに入れる)、砂糖、自然塩を併用し、pH3,4程度での安定培養に成功。
 
光合成細菌を添加(強化)すると、化学物質汚染や放射能汚染への浄化能力が高まるとのこと。やれることはやっておこう。
「U−ネット」からの資材支援のおかげで種菌には困らなくなりました。ありがとうございます!
 
放射能汚染対策にEMが有効であることは、EMを知る人間にとっては既知の話。(「Digtal New Deal 比嘉照夫氏の緊急提言 http://dndi.jp/19-higa/higa_Top.php」参照)
机上学者は否定するが、現場は待ってはくれない。何れにせよ、消臭・衛生対策には間違いなく効果があるので無駄にはならない。
と、いうことで避難所や希望する方々への無料配布を開始しました。
 
石巻でEMを使っている団体や個人の方々の多くは被災され、避難所生活を余儀なくされている方もいました。
そこで、その方々にEMを届けて避難所のみなさんで使ってもらう様にと、配達を行いました。
 
当時、避難所は学校などの大型の公共施設だけでなく、集会場などにも多くの人が生活し、かなり分散していたように思います。
ガソリン不足は解消されつつあったが、まだまだ先は長い・・・
 
つづく
 
 
配達時の画像がなかったので配布したポリタンクの画像です。
PETボトルやポリ容器をかき集めて入れました(この容器も頂き物です)。

2011/11/12

EMつながり

4月7日の余震でまた停電、しかし今回は復旧が早く、EMの培養を再開。
春の訪れに従い、気温上昇と共に悪臭もひどくなる。
 
季節は待ってくれないが、大量にEMを散布するには機材もマンパワーも不足。動力噴霧器なら農業関係の方々。そこで強力な方々に協力を要請。
 
EMはもともと農業用の資材。今日の普及の影には自然農法で使われだした経緯もあり、関係の深い団体「(財)自然農法国際研究開発センター http://www.infrc.or.jp/」、「EM普及協会 http://www.emkanto.net/index.html」、の方々から助けて頂きました。
 
4月11日、「復興支援協議会」に参加していた内藤さんから依頼のあった現場へ向かう。散布は「世界救世教いづのめ教団 http://www.izunome.jp/?module=photo&action=show&cat_id=8&topic_id=360」の津曲さんたちの機材と労力で実現。
現場は渡波の民家。津波により近くの冷凍倉庫が破壊され、大量のイカが配達されてしまった・・・ので協議会のボランティアの方々で撤去(お疲れ様でした!)。その後にEMを散布。
 
タンクと動力噴霧器を乗せて軽トラックで移動 イカの撤去後にEMを散布 上がない・・・
 
現地はこんな状況。当時はかなり通れるようになった!と自衛隊に感謝しました。
 
このイカの臭い、いまだに脳裏に焼きついています。衣類はもちろん車の中までニオイが移りました(が、EMで消臭しました)。
完全ではないものの、かなりの消臭効果にボランティアの方々も驚いていました。
 
この後、避難所の食堂となっていた湊中学校の体育館や仮設トイレにもEMを散布しました。
 
つづく

2011/11/11

活動開始

今日は11月11日、1ならび。3月11日からちょうど8ヶ月が経過しました。密度の濃い反面、あっという間でした。
ブログの内容は3月末〜4月頃に時間を戻します。
 
U−ネットの支援連絡を受け、石巻市の活動拠点となることを了承した同時期、本業である神社の崇敬者の二宮さんと阿部さんから、石巻の支援に来ているNPO「め組JAPAN http://maketheheaven.com/megumijapan/」がEM資材を必要としているとの連絡を頂き、提供する旨を伝えました。しかし、培養には時間を要するため、「EMみやぎの会」の小林康雄世話人を通じて、SPCの平野勝洋氏(伊豆沼などの浄化をされている理容経営者の方です http://www.unet.or.jp/news181.html)からEM活性液を提供して頂き、届けることになりました。
 
平野さんは昨年岩手で行われたU−ネットのEM上級インストラクター講座で一緒だったこともあり、人の不思議な縁を感じました。
 
当時、石巻入りしたボランティア(NPO等)は石巻専修大学を拠点とし、石巻災害復興支援協議会として被災者の多様なニーズに応えていました。
「め組JAPAN」の方々もここを拠点としていましたので、EM資材を届けた後、協議会への参加登録を済ませました。この頃、EMについての情報発信もして頂きました。→ http://maketheheaven.com/megumijapan/?p=1127
 
協議会の活動報告では、ヘドロの悪臭のほか、破壊された冷凍倉庫から流れ出した魚介類の悪臭にも悩まされている様子。
撤去後にEMを散布するとのことだが、ジョウロや手動の噴霧器では効率が悪い。農業で使う動力噴霧器があれば・・・
 
つづく

2011/11/10

いきさつと始まり

3月11日の災害後、2週間程で電気が復旧し、電話も徐々に繋がるようになり、被害情報や訃報が入りつつありました。
そんな中、当NPO「いしのまき環境ネット」設立時に尽力された相澤悦郎さんが亡くなられたとの話を聞きました。
相澤さんは私にEMを教えてくださった師匠であり、またNPOの同志でもありました。
 
相澤さんとの出会いは8年ほど前、米穀店の傍らでEMを扱っていた相澤さんの店に入り、小1時間ほど雑談したのがきっかけでした。
学生の頃に読んだ比嘉照夫教授の著書「地球を救う大変革」によってEMの存在は知っていましたが、実際に使ってみて多目的で効果の高いこの資材にハマりました。
 
このころ、相澤さんは汚染と悪臭が問題となっていた「貞山堀」の浄化をEMによって行っていました(平成16年頃)。
この活動を通して知り合った有志の方々とともに、翌年に立ち上げたのが当NPO「いしのまき環境ネット」でした。
 
設立時に私も誘われて参加し、今に至るまでに河川の浄化、小中学校の環境学習(プール掃除や石鹸づくり)、EM講習会の開催など、様々な活動を続けていました。
ボランティアは「社会の隙間」が解る面白い体験です。相澤さんのご冥福を祈りつつ、誘って頂いたことに感謝しております。
 
相澤さんの遺志を継ぎ(と言ったらおこがましいですが・・・)今出来ることを考えた結果、散布や配布するEMの培養が必要(大量に!)だと気づきました。
幸い、私が保管していたEM培養器は無事でしたので、電気の復旧後に川の水を使い培養を始めました。
 
EM培養器(簡易式100リットル)
 
現在、環境浄化等でEMを使用している団体は全国に数多く存在します。
開発者の比嘉氏が会長を務める「地球環境・共生ネットワーク(通称:U−ネット)http://www.unet.or.jp/」には私も参加していますので、仙台の方と情報交換したところ、
「EMみやぎの会」を通じてU−ネットより全面的にご支援いただける運びとなりました。
 
つづく

はじめまして

震災後の3月下旬から、微生物資材(EM等)を利用した復旧・復興の支援活動を続けています。
チーム名「被災環境改善隊」、事業名「いのちの底力プロジェクト」。
 
11月現在、活動は大分落ち着いてきましたので、今までの活動報告のかたちでブログを始めます。
 
作成者はチームリーダーの齋藤義樹です。当NPOの理事で本業は神社の神職をしております。
現在35歳未婚、NPOでは7年ほど活動しています。