2012/04/29

河川浄化(報告8)

河川浄化、現在までのまとめの報告です。
 
目的:河川(および川辺)の津波による被害からの環境改善により、公益に資すること
    (悪臭消し、汚泥などの汚染物質分解、生態系回復、景観美化など)
 
経緯:悪臭に悩まされていた地域住民からの要望と協力により、当団体が浄化を開始、
    「U−ネット」を始め多くのNPOや個人より支援・資材提供を受けて現在も継続中
 
場所:宮城県石巻市の中里川(北北上運河脇)2地点(石井閘門付近、大街道付近)
石井閘門付近(平成24年4月)
大街道付近(平成24年4月)
 
期間:平成23年8月〜平成24年4月(現在も継続中/微生物資材投入は主に8月〜10月)
 
浄化方法:微生物資材(EM)の活用、植栽、ゴミ回収など
 
使用資材:EM活性液 約16510リットル
       (石井閘門付近:約410リットル/大街道付近:約16100リットル)、
       EM土団子 約3050個(石井閘門付近:約650個/大街道付近:約2400個)、
       その他、北北上運河へEM土団子 約3000個使用、花卉種苗など
 
結果:悪臭はほぼ消滅/汚泥は減少中/川自体の改善、植栽などにより景観改善
    生態系は推移を観察中(現在、水鳥の来訪は多く見られる)
 
・・・ざっとこんな感じです。今後の課題としては、客観的な浄化の証拠となるCOD(科学的酸素要求量)などのデータを、定期的に収集できれば良いのですが、マンパワーとコスト的に負担が大きいので難しいところです。
実際には、多くの方に何度も来て見て頂くのが客観的だと思います。石井閘門付近には看板が設置してあるので、近くの方は是非お越し下さい(いいトコロですよ)。今後、大街道付近にも看板設置の予定です。
 
おわりに大街道付近の川の変化を御覧下さい(石井閘門付近は報告4を参照)
平成23年8月7日(濃い緑色)
 
8月30日(ヘドロが浮き上がってきている様子)
 
9月6日(茶色)
 
9月27日(濃い茶色)
 
10月21日(茶色消滅)
 
10月27日(茶色リバウンド)
 
11月11日(茶色また消滅)
 
11月25日(透明度UP)
 
冬を越えて・・・平成24月4月11日(安定中)
 
4月24(津波を被る前の状態に近づきつつある)
 
河川浄化は今年も様子を見ながら継続します。報告は今回でひとまず終了、その後はそのつど報告します。
最後に、ご支援・ご協力いただいた全ての方々へお礼を申し上げます。ありがとうございました!

2012/04/28

河川浄化(報告7)

今回は川沿いの緑化報告です。
 
中里川(大街道付近)の川べりには、撤去後にも汚泥の残る箇所があり、塩分濃度が高いせいか、化学物質の汚染なのか、雑草も生えにくい様子でした。また、川辺に何本か生えていた桜の木は全滅しました。
幸い昨年9月ごろ、石巻市に届いた支援物資のEMボカシが余っているとの話を聞き、その一部を当団体が譲り受けて活用することとなりました。
EMボカシの残り(大容器)、いろいろ活用できます
 
支援物資の山、全国の皆様、ありがとうございました
 
このEMボカシを活用し、汚泥を土に還して川沿いを緑化することにしました。
まず、汚泥と川沿いの土・畑の土を混ぜ合わせ、その上からEM活性液を希釈し数回散布。
2週間程寝かせてから、水仙の球根を植え、菜の花とレンゲの種を蒔きました。
10月12日、汚泥と土、EMボカシを混ぜ合わせ、枯れ草も利用
 
10月27日、植え付け後にワラを敷き、EMを希釈して散布
 
11月25日、発芽後に成長中の菜の花
その後、長い冬を越えて・・・
 
4月10日、水仙が伸びつつある
一冬越えたら、敷きワラが少なくなってしまった(川沿いの風が強かった)ので、EMボカシをふり、木チップ(廃材再利用)を上に敷く
 
4月24日、無事咲いています、春はいいですね〜
 
汚泥は微生物が分解、いのちの循環に還りました。
今後は枯れた桜の代わりに、在来種の山桜を植樹しようかと考えています。
 
カルガモが来ていました、鴨はよく来るようです
 
こちらはマガモのつがい、シンクロ率高し!(4月11日) 
 
EMボカシはまだまだあるので、今後も有効に使わせて頂きます。ありがとうございました。
ボカシはEM土団子の材料にもなりました。 つづく

2012/04/27

河川浄化(報告6)

山形県にもEMを使用するNPOは多く、今災害において様々な形でご支援を頂きました。
ありがとうございます。
津波を被った中里川の浄化を開始後、その旨を伝えたところ快くご協力下さり、平成23年10月30日「環境U−ネットやまがた」の方々を始めて、たくさんのボランティアの方々にEM土団子を持参して頂き、中里川と隣の運河に投入しました。
 
10月中旬には「だいぶきれいになったな〜」と思ったのも束の間、また茶色がリバウンド
 
女性陣、奮闘中
運河側の中里川は茶色なし、同じ様にEMを入れていたのに・・・なぜか?
 
隣の運河にも投入、通行中の方々も参加
EMを知る子供達は、学校のプール清掃で経験したらしい
 
 
今回の投入で約4000個のダンゴと、約100リットルのEM活性液をいただきました。
(参加した増田さんのブログも紹介 → http://emyamagata.exblog.jp/16432807/
 
その後、11月11日の画像(茶色は消えて透明度UP)
 
この後は茶色が現れることもなく、現在は更にきれいになりました。
水仙などを植栽したので、現在は美しい状態です。次回にて・・・

2012/04/23

河川浄化(報告5)

中里川の大街道付近には、EM土団子も数回投入しています。
今回は最初のダンゴ作成と投入を報告します。
 
○平成23年9月20日 EM土団子作成
 
被災地に追い討ちをかけた大型台風、望まざる来訪者が近づきつつあった9月20日、パルシックさんの大学生ボランティアの方々の助力を得て、当会員の三浦宅にてダンゴをつくりました。5人で半日以上の作業、お疲れ様でした。
(ダンゴの作り方はこちらを参照 → http://ecopure.info/glossary/dango.html
 
雑談しながら、ひたすら丸めています
 
土ダンゴ、すこし大きめにつくりました
 
約2日後に発酵の始まったダンゴ、菌糸が伸びつつあります
 
発酵後、菌糸を軽く握ってから天日で乾燥・・・で完成
 
○平成23年9月27日 EM土団子およびEM活性液投入
 
今回は平野さんからEM活性液(約4000リットル)をご協力頂き、一緒に投入しました。この投入は地元の新聞に掲載されました。(平成23年10月4日『石巻かほく』誌/事務局ブログで報告済)
 
平野さんのタンクローリーは多くの被災地にEMを届けました
 
 
700個以上のダンゴをみんなで投入(文字どうり投げ入れ)
 
8月にEM活性液を投入開始、9月頃から茶色が強くなりましたが、ダンゴ投入後1〜2週間で水の透明度が増しました。この後再び茶色に戻り(10月下旬)、更にダンゴ投入で茶色は消えました。
2回目は10月末に山形の方々にご支援頂き投入しました。次で報告します。 つづく

2012/04/20

河川浄化(報告4,5)

報告4に直近の活動(昨日)を追加します。
 
黒須さんのお宅へ伺うついでに、石井閘門付近の中里川へEM土団子約200個、EM活性液60リットルを投入しました。EM土団子は去年の作り置きです。資材だらけの物置のスペースが少し空いて助かりました。
 
EM土団子(食べられません)
 
ポンプが復旧して川の水量は問題なし
 
川底のEM土団子、励んでくれたまえ
 
薄暗い夕暮れ時(18時30分ごろ)に一人で投入してたので、見かけた人に怪しまれたかも知れません。(怪しくないですよ〜)
さらにひとつ問題が。昨年の秋に作ったダンゴなので、乾き過ぎて半数程が水に浮いてしまった・・・菌の休眠状態には問題ないと思うが、狙った川底に留まらずに流されて偏るのが難点。作成したらとって置かずに投入するのが良いのかも知れません。
 
つづく

2012/04/18

河川浄化(報告4)

中里川、石井閘門付近の浄化報告です。
 
 
 
投入資材(EM)は以下のとおりです。(黒須さんからの報告)
 
平成23年
 8月 2日 EM活性液 1,5リットル
 8月11日 EM活性液  2リットル
 8月13日 EM活性液 74リットル、EM土団子123個
 8月16日 EM活性液 10リットル
 8月27日 EM活性液112リットル、EM土団子112個
 8月31日 EM活性液 10リットル
 9月12日 EM活性液 60リットル、EM土団子118個
 9月25日 EM活性液  4リットル
 9月29日 EM土団子103個
10月 6日 EM活性液 42リットル
10月30日 EM活性液 32リットル、EM土団子101個
 
合計 EM活性液347,5リットル、EM土団子454個 
 
EM土団子は全て黒須さんが作成しました。ありがとうございました。
以下、川の画像です。
 
8月13日(泥と毛玉のような藻が多い)
 
8月27日(水の透明度はすぐに上がったが、汚泥が沈んでいる)
 
 
9月6日(水草が繁茂、水量が減る、小鳥がよく来ている様子)
 
9月12日(水量がかなり減る、川から給水するポンプが壊れているとのこと)
 
9月22日(台風の大雨で水量復活)
 
9月27日(また藻が繁茂、アメンボやイトトンボが多く見られる)
 
10月20日(また水量が減る、泥はまだ堆積している様子)
 
この後、撮影していなかったので、直近の様子。
 
 
4月13日(汚泥が減り、川の砂地が見えてきた感じです)
 
 
浄化活動の案内(平成23年11月6日設置)
近くの不動産屋さんが作成・寄附して下さいました。ありがとうございます。
 
現在の川には、鴨が多く訪れていました。水は川底がはっきり見えるほど澄んでいます。
今後、気温の上昇と共にどのように変化してゆくのか、また報告します。
 
つづく